選択に責任を持つということ

備忘録として2021年を振り返る。

 

大学院を無事修了した、運転免許を取った、仕事関係で体調を崩した、5年付き合った彼女と別れた、

など、色々あった。濃い1年だった。

 

 

その中で、この記事で書いておきたいこと。

自分の行動で一番変わったなと思うことがある。

 

それは、

”友達とご飯に行く時に何件かお店を提案するようになった”

ということだ。

 

え?そんなこと?と思うかもしれないが、自分にとっては画期的な変化なのだ。

 

今ままでずっと、自分で何かを選ぶということを極力避けてきた。

例えば、どこで遊ぶかや何時に集まるかなどは、全て友達に決めてもらっていた。

決めてもらうのが楽だったし、人に決めてもらったことには文句を言わずに

ついていける性格なので、そうすることが自分なりの優しさだと思っていた。

よくわからなくてもとりあえず、「いいと思う」と同調する癖がついていた。

 

こんな感じで、自分の意思で「これをやりたい」と思う人生を生きていなかったため、

就活では自分のやりたいことが見つからず、苦労した。

ただ、人任せの性格は直さなければいけないと自分なりに感じていたし、

就職は人生を左右するイベントだという危機意識があったので、

就活当時は、今までの人生で一番将来について自分なりに考え抜いた。

早い段階から就活の意識をしていたからか、幸いにも就活はうまくいき、

大手のメーカーに、未経験ながらも電気エンジニアとして採用してもらえた。

 

 

そして入社後。

 

 

絶望した。

 

 

…会社の人が優秀すぎる。

 

 

新社会人あるあるだが、とにかく追い詰められる(勝手に追い詰められていると

思ってしまう)場面が多かった。学生では感じたことがない心の疲れ方をした。

 

何より衝撃だったのは、エンジニアの根本にある哲学が、

自分の今まで考えていた哲学と正反対の位置に存在していたことだ。

つまり、よくわからなくてもとりあえず人の意見に乗っかるという、自分の最大の

長所であり美徳だと思っていた姿勢が、完全に裏目にでる職業だったのである。

 

ついてもらったチューターに、根っこから叩き直された。

「わからないことはちゃんと聞く」「論理的に物事を考える」という入社前は

当たり前にできると思っていたことが、実は難しいスキルなのだと思い知らされた。

大学院を修了したという事実だけではなんの意味も持たないことも知った。

 
 
半年以上経った今ではチューターに本当に感謝しているが、最初は本当に大変だった。

ストレスで熱が出たのは初めてだった。

 

会社を辞めたいとも思っていた時期もあったが、

それでもしばらくすると少しずつ物事を論理的に考えられるようになってきた。

しかし今度は、反動からかプライベートで人に会えない時期もあった。

人と会話するとき、喋る前に「この発言は適切か」を考えては引っ込める癖がついて、

極端に口数が少なくなってしまったのだ。

会社でのストレスもあり、プライベートに脳のリソースを割けなくなり、

当時付き合っていた彼女とも揉めて、折り合いをつけられず別れてしまった。

 

そんな色々とうまくいかない中、先輩エンジニアが、夏の終わりくらいに

海外の赴任先から自分の部署に戻ってきた。

その先輩と職場や飲み会で何回か話す機会があったのだが、

その人はお酒、靴、スポーツ、時計と、とにかく色々なものにとんでもなく詳しい。

仕事に関する知識も莫大で、上司に相当期待されている。

仕事もプライベートもかっこよくて、人に対して羨望も持たなかった自分にとって

こんな人になりたいとはじめて思えた人だった。

 

どうすればこの人みたいになれるのだろう?

 

自分なりにずっと考えた。

そうして、ある一つの答えにたどり着いた。

 

それは、自分の選択に責任を持つということだ。

 

おそらく、自分が見聞きするもの、口に入れるもの、身につけるもの全てを、

責任を持って選んでいる。

「よくわからないけどまあこれでいいか」というものが一切ないのだ。

 

ここで最初の話に戻るが、人とご飯行く時のお店選びにも責任が発生している。

なんでもいいは、自分なりの優しさだと思っていたが、

自分で選択しないということは自分が存在しないことと同じなのだ。

そういう理由で、責任を持つための1歩目としてまずは、

自分で調べていいと思ったお店を提案するように心がけている、というわけだ。

 

 

「いい」と思うものにはなぜ「いい」のかという理由がある。

常に自分にとっていいと思うものを選ぶ、自分の選択全てに責任をもつということを

意識すれば、先輩のエンジニアのようになれるかもしれない。

そして、会社の人たちもみんな、自分で考え抜いてロジックを構築しているからこそ

それが経験として積まれて、魅力につながっているのだと思う。

 

ということで「自分の選択に責任を持つ」は来年の抱負にしたい。

 

以上です。文章ヘタクソだなあ。。

良いお年をお迎えください。